「バタフライクラッチ(Butterfly clutch)」とは、ピンバッジの留め金具における形状の一つ。別名「蝶バネ」とも言います。
おそらく「ピンバッジ」と呼ばれる物の中で、皆さんが想像されるもっとも一般的なタイプではないでしょうか。
1942年にアメリカのバロウ社が開発したことで、世界中に広まりました。

バタフライクラッチ以外でその他のタイプには、「タイタック式」や「安全ピン式」・「ネジ式」などがあります。
Pinvalでは現在、「バタフライクラッチ」と「安全ピン式」を取り扱っています。
バタフライクラッチの歴史
バタフライクラッチが発明されたのは、1942年にまで遡ります。
BA Ballou社に所属していたフレデリック・A・バロウ・ジュニア氏(Frederick A. Ballou, Jr.、創業者の息子)と、メルビン・ムーア氏(Melvin Moore)によって発案されました。1943年1月にアメリカで特許(ナンバー:US2308412)を取得しています。
この時代のニーズと言えば第二次世界大戦で、アメリカ軍の章に取り付けるために使用されたことで広まっていきました。
それまでは割りピンやねじ式ピン、安全ピン式が主流でしたが、装着に時間がかかったり、外しにくいといったデメリットがありました。
バタフライクラッチは、これらのデメリットを解決する画期的なものだったのです。
バロウ製のバタフライクラッチは高品質?
業界では、バロウ(BALLOU)の刻印が入ったバタフライクラッチが高品質のものと言われており、Pinvalでも試験的に販売をしたことがあります。
しかし、お客様からのフィードバックによると、ホールド力の弱さや針の遊び部分が短いことなどに難色を示される方が多かったこともあって、現在ではノーブランドの通常品に戻しています。
バロウ社製のバタフライクラッチは、針挿入面に「BALLOU REG’D 130 YEARS」と刻印が打たれているのが特徴です。
正式名称は「BAバロウ&カンパニー」といい、バートン・アラン・バロウ(1835年~1922年)氏が1868年に創業したアメリカの企業です。宝飾部品の他、銃などの製造も請け負っていたそうです。
1942年にこのバタフライクラッチを開発して特許を取得。現在は世界中に広まっています。
バロウ社は、ワシントンにほど近いロードアイランド州のプロビデンスに本社を置き、ニューヨーク市ペック通り61番地に本店を構えました。
この他、シカゴのメイデンレーン13番地、イーストマディソン通り29番地、サンフランシスコのマーケット通り704番地にもオフィスを構える大きな企業となりました。
ちなみに、法人としてのバロウ社は破産した後、2009年にW.R. Cobb社に買収されていて、既に消滅しています。
現在でも「バロウ」刻印入りのバタフライクラッチは流通していますが、いわばブランドとして残っているのです。
バロウ社の当時の住所
B. A. Ballou & Co. Inc.,
800 Waterman Avenue,
East Providence, RI 02914
参考文献
- Google Patents”US2308412A United States“
- Google Patens”US2551196A United States, Securing device for the pin stem of a button or the like“
- JCK”W.R. Cobb Acquires B.A. Ballou“,2009-5-12
- バロウ社オフィシャルサイト(Waybach machine)
